妊娠発覚から中絶まで

想定外の妊娠から、中絶手術までの手記。同じことは繰り返さないと強く決めた。避妊を軽く考えている人達にも読んで欲しい。

中絶の日

中絶前日。
飲食は22時までと言われていたのでギリギリまで食べる。(食い意地が張っている)
明日の準備をして早めに床に就いた。

中絶前日。
車で来ることは禁止されていたので公共交通機関を利用し病院へ。

受付で同意書と費用を渡し診察を待つ。
この日は特に旦那や子供連れが多く、自分にはこの選択が無いことに悲しくもなった。

診察に呼ばれエコーを確認する。
9週でもう人間らしい形にまでなっていた。
先生の、順調に大きくなっていますね、の一言。
そして壁隔てた隣からは流れていますね、の声が聞こえ、申し訳なくなった。何にかは分からないけど、情けなかった。
膣を広げる処置をして待合室で待機することになった。
二時間ほど時間があったので、雑誌を読んだりテレビを見ることにした。
しかしさっきの「順調に大きくなっていますね」という言葉が引っ掛かり、思わず少し泣いてしまった。
そして、隣にいたと思われる人も戻ってきたが、その人もまた泣いていた。長い時間肩を震わせて。
健康な赤ちゃんがここじゃなくてあの人のところに来れば良かったのに。
そう思ってまた少し泣いた。